十分に時間があって、
そのあいだ、資料を読んで、
ノートまで作り、行なった取材は、
過去、数回しかない。
だいたいにおいて、
取材依頼というのは、
イキナリ来るものなのである。
それでも、世の中に、
まったく自分と関係ないものは、ないので、
話しているうちに、何らかの接点はあるものだが、
それは、たまたま、自分の頭の中にあるもので、
たとえば、その時とは、違った知識を持っていたら、
取材の流れは、違うものなってしまっていただろう。
さいきん「はたして、それで良かったのか」と思い、
我、手のひらをジッと見つめるのであった。