紙面というのは、スペースが限られているので、
取材したことを全て載せるというのは、不可能だ。
書き手側で、取捨選択しなければならない。
読みやすい構成も必要だし、
その場で話された言葉のニュアンスは、
活字にすると、伝わりにくいので、
読者に分かりやすいコトバに書き換えることも多い。
ぼんやりと頭の中にあったことを文にしてみたのは、
「翻訳夜話」という書籍の中で、村上春樹氏の
以下のような発言を目にしたからだ。
『アンダーグラウンド』はノンフィクションということに なっているけれども、僕にとってはある意味ではれっきとしたフィクションなんですね。 いちおう人の言っていることをそのまま書いてるんだけれど、 読者に少しでも自然に受け入れてもらえるように、僕が書き換えてるから。 |
他の人が、どうやっているか、知る機会は少ない。
なので、このコトバを見つけたのは、もうけものだった。
村上ファンだけに、うれしかった。