明治維新の引き金を引いた長州藩に
大きな変革をもたらした2人、
なるほど、ペリー来日の際に、
知り合ったばかりの弟子と2人で
盗んだ小舟で黒船まで繰り出す松陰は
かなりの「狂」であろう。
おまけに、密航してすぐに、
オールを支えるリガーがないのに気づき、
自分のフンドシを外し、オールを結ぶ姿は
喜劇的でさえある。
高杉晋作も「狂」の人である。
奇兵隊の一隊で
元相撲取りの集団である力士隊と、
多藩の浪人の集まりである遊撃隊、
合わせて80人だけで、
長州藩内のクーデターを実行した。
(その後、支持が広がり、かなりの数になる)
藩政府軍が引き払った赤村に入るときは
みずから三味線を弾き、
次のような都々逸を歌い踊りながら、
同村に入っていったという。
わしとお前は焼山葛
うらは切れても根は切れぬ。
(ネタ元「世に棲む日日」司馬遼太郎)