白洲次郎の電気料金の考え方


吉田茂の側近として、GHQとタフな交渉を行った白洲次郎は、
その後、東北電力の会長に就いている。


「プリンシプルのない日本」(新潮社)には、
当時の週刊誌、月刊誌に載せられていた白洲のエッセイが
編まれている。


その中に電力会社について語った一文がある。


白洲は、電気事業には二つの面があるという。
大口需要家は営利事業で、家庭用電気は公共事業である。


大口需要家に対しては、取引と割り切ればよい。
そして、電気料金が高止まるようなら、
需要者の判断で、自家発電に切り替えればよい。


一方、家庭用の電気料金の値上げに関しては、
電気会社は出来るところまで無駄を排して、
一般の消費者が納得するまでやらなければならない。
納得させる義務がある。