「プリンプルのない日本」の前書きは、
名文だと思う。
誰が書いたのか、はっきり分からないが、
本著の最後に、著者と、河上徹太郎、
今日出海が対談しているところから察すると、
両氏のうち、どちらかが、書いたに違いない。
本書を読んで、まずは、
60年ほど前も、現在も、政治も官僚も経済界も、
なーんにも、変わってないことが分かり、
だいぶ、イヤになった。
どういうところが、ということは、
メンドクサイので書かないけれど。
GHQによる日本国憲法の草案は、
法律家ではなく、
シロウト筋による理想が盛り込まれていること、
さらに、その翻訳は、
白洲次郎と、他2名のスタッフにより
短時間でなされたこと、
当初の平和憲法の精神は、
ソ連による日本の赤化を怖れたアメリカに、
ゆがめられたこと等々、
興味深い内容の一冊であった。