「私は誰になっていくの」


「私は誰になっていくの」(クリスティーン・ボーデン)
を読了した。


筆者はオーストラリアのキャリア官僚であったが、
46歳の若さで、医師よりアルツハイマー病を告げられ、
以後、じょじょに症状が進んで行った。


他の人にはできないような、
いくつものタフなトラブルを処理できた人が、
一転して、他のものにも頼って生きて行くという。


ちょっと、いま適当な言葉が見つからないけれど、
いわば、強者が、弱者的立場になったと言えなくもない。


読んでいて、キュープラー・ロスを少し思い出した。


ターミナルケアの提唱者であるロスは、
死を宣告された数千人もの人のカウンセリングを行なった女性だ。


彼女は晩年、脳溢血で倒れ、半身不随の人となる。
客観的だったことを、自分の身で引き受けなければならなくなったわけだ。