鳥巻メモ

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再生医療の臨床実験


ES細胞を分化させ、
神経や内蔵を育てていく再生医療。


将来、この医療が一般化されれば、
他人から臓器の移植を受けることなく、


本人の細胞を育て、移植し、
神経、心筋、肝臓や膵臓を育てることが出来る。

ただ28年前に始まったマウスと、
ヒトは遺伝子の発現が違うので、応用がきかない。


ヒトはヒトのES細胞で、地道に行なわれて来た。


ところで、
本日のネットニュースに再生医療の記事が掲載されている。
内容は、以下の通りだ。



米バイオベンチャー企業ジェロン(本社カリフォルニア州)は11日 
胚(はい)性幹細胞(ES細胞)を使った初の臨床試験をジョージア州
アトランタの病院で始めたと発表した。
脊髄(せきずい)損傷の患者に対し、神経の再生を助けるES細胞を与
える
もので、まずは治療法の安全性を確認するのが目的。
ジェロン社は「ES細胞を使った治療の分野で画期的な試験だ」とし
ている。(読売)



米国のバイオベンチャー、ジェロン(本社・カリフォルニア州)は、
11日、さまざまな組織の細胞になるヒト胚性幹(ES)細胞を使い、
脊髄(せきずい)損傷の患者の治療を行う臨床試験(治験)を始めた
と発表した。世界初のES細胞の医療応用とみられる。


同社によると、患者はジョージア州アトランタの施設で8日、脳や脊
髄の神経細胞を保護する役目を持つ細胞を脊髄に注入される治療を
受けた。この細胞は、ヒトES細胞から育てたものだ。


この治療法は、脊髄の損傷が起きてから2週間以内の患者が対象で
同社は約10人の患者を対象に細胞の注入を1回だけ行い、安全性確
認を確認する。同社は2008年、米食品医薬品局(FDA)に治験
の実施を申請していた。


 交通事故などで起きる脊髄損傷は、糖尿病やパーキンソン病などと
並びES細胞を使う再生医療の大きな目標の一つ。米国の別のベンチ
ャー企業も昨年、失明の恐れがある目の病気「黄班変性」の患者の治
療の治験をFDAに申請している。


京都大学山中伸弥教授が開発し、ES細胞と同様に、さまざまな
組織に成り得る新型万能細胞(iPS細胞)の治験はまだ実施され
ていない。 (朝日)

ips細胞は、さまざまな組織に成り得るのかぁ。。。
いちじき、よく耳にした名前なのだ。



米バイオベンチャー企業のジェロンは11日、胚性幹細胞(ES細胞)を
使った世界初の臨床試験(治験)を開始したと発表した。同社は昨年、
米食品医薬品局(FDA)から治験の認可を得ていた。

治験ではジョージア州アトランタの病院に入院している胸部脊髄損傷
の患者に、ES細胞から作った神経の細胞を移植して運動機能を再生さ
せる。ジェロンのトーマス・オカルマ最高経営責任者(CEO)は「今
回の治験開始はES細胞を使った治療分野において画期的な出来事だ」
とコメントした。

同社は今夏にも治験を開始する予定だったが、目的の細胞以外の不純物
がごくまれにできることが判明。FDAから安全性を再確認するよう指
示されたため、開始が遅れていた。(日経)

脊髄での臨床実験が先行した理由は、
肝臓や膵臓といった内蔵に比べ、
神経や心筋は技術的なハードルが低いから、だと思われる。