「死の家の記録」をトイレに忘れる
有楽町の
見おぼえのない所に出た。
友人が
i Phoneで調べたところ、
東京国際フォーラムらしい。
ああ、ここが、
東京国際フォーラムね、と思っていたら、
急に、もようして来た。
フォーラム内のトイレに行った。
僕は、ズボンのポケットに文庫本を入れておく
習慣がある。
当日は、読みかけの「死の家の記録」を
入れていた。けっこう厚い。
しかたないので、
トイレットペーパーの上のプラスチックの部分
(なんて言うんだろう?)の上に置いた。
で、置いたことをすっかり忘れて、
有楽町を歩いていて、ふと気がついた。
だいぶ歩いたので、あきらめた、
というか、こういうのって、けっこう
取りに戻りづらいのだ。
でもサ、知らない人が「死の家の記録」を
見たら、どう思うだろう?
想像力が妄想となり、
かってにストーリィが歩き出しそう。
ま、ちまたのミステリーの類いは、
意外に、こんなところから生まれるのかもねぇ。へへ。