「インターネット新世紀」(村井純 著/岩波新書)は示唆に富んでいた。
とくに、「広告の変革」という章を興味深く読んだ。
ネット上で新しいサービスを始める。
ユーザーに受け入れられ、サービスの利用者が急増する。
そのことが、すでに広告的になっている。
本書には、そう書かれていると思う。
そう言われると、既存のスタイルというのは、
まず商品やサービスがあり、
その後、新聞なり雑誌なりに広告を打つという、
ネットとの違いが鮮明になってくる。
違う章にも、目を引いた内容がある。
ここは、うまく言えないので、本書より引用させて頂こう。
ここで、問題になるのは、インターネットの世界には、 さまざまな分野が存在していることです。金融、医療、 通信など、それぞれ別に確立されていった分野が、情 報基盤にいわば同居しているわけです。つまりアナロ グ時代、オフライン時代に安全性に対する基準作りで できた異なるシステムを、インターネットという共通 基盤でくくってしまうことになります。別々に分かれ ていた時代に培った安全に対する知恵を、インターネ ット時代に共有できるものを連結し、社会基盤として どう生かしていくかが一番大切なことです。(P164) |