「課題先進国」日本


正月休みに『「課題先進国」 日本』(小宮山宏中央公論新社)を読んてみた。
以下、本書より抜粋。そもそも、二酸化炭素による温暖化は、
なぜ話題になっているんだろう?




1980年代に一気に地球温暖化への関心が高まったのは、米国の旱魃があったからだ。
それは京都議定書という形に結集した。


その後、一時低調だった温暖化への関心が再び高まったのは、
氷河の後退が地球の各地で報告され、
そしてハリケーン・カトリーナニューオリンズを破壊したからだ。


つまり、リアリティを持った現象が発生したのだ。(P71)




地球温暖化に関しては、ようやく世界的なコンセンサスが得られつつある。


IPCC気候変動に関する政府間パネル、科学者の国際的集まり)が、
「2007年は前年よりさらに一歩踏み込んで「地球温暖化は進行している、
20世紀に平均気温が0.7度上昇した、そしてそのうちの60%は人為起源であろう」と発表している。


「人為起源」ということはCO2ということだ。
人為削減で「あろう」ということは、英語ではベリー・ライクリー(very likely)という表現だ。


IPCCは、ベリー・ライクリーという言葉を定義していて、
90%以上の確率で確かであるという意味だとしている。
科学者のコミュニティが温暖化をここまで断言したということである。(P72)




二酸化炭素(CO2)の増加により地球温暖化が進んでいるとの主張は、すでに100年以上も前から
科学者によりなされているにもかかわらず、世界の科学者の多数にはなかなか是認されなかった。


地球の歴史の中では、長期にわたって寒冷化したり、温暖化したことがあり、
今日、地球は本当に温暖化が進んでいるのか、もし温暖化が進んでいるとしても、
その原因が人類の活動によるものであるということが、科学的には立証されていなかったからだ。


だが、空気中のCO2濃度が急速に高まっていることなどが、
いろいろな方法で正確に測定されるようになり、その壁も次第に取り払われてきた。


昭和基地の近くにある南極ドームふじで行なわれていた氷床掘削では100万年前から氷が取り出され、
その間の空気中のCO2濃度の年々の変化が測定されたといったこともある。そのような積み重ねから、
IPCCという世界の科学者の集まりで、先に述べたような決定がなされたのである。(P83)


(以上、本文改行、とりまき)